ISO45001が対象としないものは？
ISO 45001は、労働安全衛生のパフォーマンスに関し具体的な基準は提示しませんし、OH&Sマネジメントシステム設計の指図もしません。
組織のOH&Sマネジメントシステムは、傷害と疾病防止におけるその組織自身の具体的なニーズに合うようにすべきだからです。
結果として、リスクレベルの低い小規模ビジネスであれば比較的単純なシステムの導入だけが必要となるかもしれません。
一方で、リスクレベルの高い大規模な組織であればもっと高機能のものが必要となる場合もあるでしょう。
どのようなタイプのシステムでも、与えられた規格の要求事項に準拠することが可能であり、それが組織に対し適切かつ有効であることが示されています。
ISO 45001は、製品の安全性や物損被害、環境への影響については特に規定をしません。
こういった問題が、その組織の労働者に対し現にリスクとなっていない限り、これらの問題を考慮に入れる必要はありません。
さらに、ISO 45001は、法的拘束力のある文書としては意図されていません。
自主的に利用するためのマネジメントツールであり、中小企業の上流から被害リスクを取り除く、もしくは最小化させようという狙いを持つ組織が利用するものだからです。
注 : ILO国際条約によるOH＆S関連の基準（ILS）は、様々なレベルで各国に批准されている。ISO45001はこれらのILS条項に幅広く準拠している。
【ISO45001 briefing note引用（弊社訳）】
