「ロックアウトシステムセミナー」にて45001に関する講演
ミドリ安全様
7月12日から15日のミドリ安全「ロックアウトシステムセミナー」において、東京、大阪、名古屋にて弊社代表の黒崎が講師を務め、ISO45001の概要や開発状況について講演しました。
各会場とも多くの安全関係者が参加され、また米国マスターロック社からも講師を招き、充実したセミナーとなりました。
黒崎が力説した点は、ISO45001と「安全文化」の関係です。
ISO45001には次のとおり、安全文化の記述がたくさんあるのです。
◆ISO45001における安全文化の記述
序文(0.2 OHSMSの目的)次の事項を通じてOHSパフォーマンス向上を可能にする;
i) 組織の中に労働安全衛生文化を育て、その文化を支援する
序文(0.3 成功要因)成功の要因には次の事項が含まれる;
b) OHSMSを支える文化をトップマネジメントが組織内で形成し、主導し、促進すること
リーダーシップ及びコミットメント(5.1)次の事項によって実証しなければならない;
k) OHSMSを支える文化を組織内で形成し、主導し、かつ、促進する
危険源の特定(6.1.2.1)危険源の特定プロセスは次の事項を考慮に入れる;
h) 作業負荷、作業時間、リーダーシップ及び組織の文化を含む作業の編成及び社会的要因
継続的改善の目的(10.2.1)次の事項のために継続的に改善しなければならない;
b) 積極的な労働安全衛生文化の促進
付属書A(参考)
A.5.1 リーダーシップ及びコミットメント
トップマネジメントは、OHSMSを支え、労働者及び労働者の代表によるOHSMSへの積極的な参加、並びに関係する利害関係者の関与を促す文化を組織において形成し、主導し、かつ、促進することが望ましい。これは、有効なOHSMS、及び労働安全衛生文化の確立及び実施における重要な様相である。
組織の労働安全衛生文化は、トップマネジメントによって概ね決定されるものであり、OHSMSに対するコミットメント、並びにOHSMSのスタイル及び習熟度を決定する個人及びグループの価値観、姿勢、認識、力量及び活動パターンの産物である。
組織のOHSMSを支える労働安全衛生文化は、相互の信頼に基づくコミュニケーションOHSMSの重要性に対する共通の認識、及び予防的対策の有効性への自信を特長とする。このような文化をもつ組織は、“学習する”組織と呼ばれることがある。 労働安全衛生面で、学習する組織は、労働活動及び労働活動の編成がOHSパフォーマンスにどのような影響を与えるかを、組織の全階級の人々が理解する能力を継続的に高める文化を促進する。
単にマネジメントシステムの文書を整えるのではなく、安全文化の向上に資するシステムとすることが重要だと説きました。
なお、もう一人の講師であるTodd Grover氏は、実は、ISO45001を開発するPC283の米国代表でもありました。
ISO45001に関しても情報交換をすることができ、講師にとっても有意義なセミナーとなりました。